asagi diary

浅葱色が好きな筆者が、夢中になる絵本や小説のこと、猫のことを発信する雑記ブログ

ミステリー・小説

「望み」 雫井脩介さんを読んで

読み手の方が、ずっとドキドキしていて、やはり一気読みしてしまいました。 このタイトルは、さすがです。まさに、人それぞれで「望み」が違うのです。 この小説の母親・貴代美の気持ちが、ヒシヒシと伝わってきて他の小説よりも現実味を帯びているように感…

ラプラスの魔女 東野圭吾を読んで

ラプラスの魔女 東野圭吾 著 を読んで。 長編小説で、2018年に映画が公開されました。私は小説しか読んでいませんが、映画のキャストを見てみるとどんな作品だったのか興味がわきます。機会があったら、映画も観てみたいと思います。 赤熊温泉で、夫婦で訪れ…

読まないのはもったいない!かなり面白かった「沈黙のパレード」東野圭吾さん

「沈黙のパレード」東野圭吾 著 を読んで。 やっと読むことが出来ました。図書館の予約で100人以上待ちで、やっと順番がまわってきたのです。 さわりだけでも読んで、続きは明日・・・と思っていたのが、面白かったので結局一気読みしてしまいました。 東野…

「カササギ殺人事件(上巻)」密室殺人なのか事故死なのか?

カササギ殺人事件 アンソニー・ホロヴィッツ著 山田蘭 訳 本格ミステリーであり、アガサ・クリスティーへのオマージュ作品です。面白いのは、アラン・コンウェイが「カササギ殺人事件」を書いた作家として、本書に挿入されていて、それを女性の編集者が原稿…

小野寺史宜さんの小説「ひと」を読んで。

小野寺史宜さんの小説「ひと」を読んで。 生きていくっていうこと、お金を稼いで生活していく事がどんなに大変であるかがひしひしと伝わってくるこの作品。 主人公を応援したくなります。 砂町銀座の惣菜屋「おかずの田野倉」が舞台です。ここはテレビでも紹…

思い出が消えないうちに 川口俊和・著 を読んで

「思い出が消えないうちに」を読んで。 この本は、「コーヒーが冷めないうちに」の続編の続編です。 あー、読んで本当によかった!これが一番の感想です。 外出しながら読みましたが、やはり涙がポロポロ。 皆さま、外出中にはご注意を。 全部で4話から成り…

あたたかい気持ちになりたい人は、ぜひ読んで。「この嘘がばれないうちに 」川口俊和さんは最高です。

前作「コーヒーが冷めないうちに」を読み終えてから、すぐにその続編がある事を知り、もう居ても立っても居られなくなりました。 あぁ、なんて素敵な話の続きを描く作者なんだろうと、感動に入り浸っています。もちろん一気読みしました。 今回は、もう泣か…

映画化された、ピアノコンクール「蜜蜂と遠雷 」これはもう読むしかない!

ピアノのコンクールの小説といえば、私の中では断然「いつまでもショパン」 中山七里さんの音楽ミステリーです! 「いつまでもショパン」は素晴らしかったのですが、「蜂蜜と遠雷」も負けず劣らず、素晴らしいとしかいいようがないです。鳥肌が立ちました。 …

今、気になる弁護士-御子柴という男。中山七里さん小説より。

中山七里さんは、音楽ミステリーも描いており、ピアノ好きの私にとってはとても素晴らしい。 しかし音楽ミステリーだけではなく、なんと法廷物のミステリーもたくさん描いていらっしゃる。またそれが、何とも言えず素晴らしいのだ。 その法廷物の小説に登場…

警察組織の闇も描く!柴田よしきの新タイプの警察ミステリー。

「RIKO〜女神の永遠〜」柴田よしきの小説を、是非ともご紹介したいと思います。 なぜご紹介したいかというと、この小説は犯罪だけではなくて警察組織の闇をも描いているからです。 警察組織は見事な男性社会である事を、この小説を読んで初めて私は知りまし…

変わり者の探偵が出てくるミステリー!一味違う所を堪能あれ。2選。

探偵というと、胡散臭くて黒い帽子に黒い服、 そんなイメージを持っていないだろうか。 ここでご紹介するミステリーに出てくるのは、イメージを覆すような、一味違う所が魅力的だ。かなり面白いし、着眼点が鋭いので楽しんで読んでほしい。 1.札幌アンダーソ…

一風変わった机上ミステリー。勝敗はいかに?「天帝のみはるかす桜火」かなり面白い

「天帝のみはるかす桜火」を読んで。 作家の古野まほろさんを、ご存じでしょうか。この本はかなり趣向を凝らしていて目新しかったので、単体でのご案内です。 これは、6編からなっています。私が最も面白いと思った1編と2編、4編をここでご紹介します。 1編 …

将棋初心者でも楽しめる、ミステリー。柚月裕子「盤上の向日葵」読まなきゃ損!

盤上の向日葵 柚月裕子さんの長編ミステリーは、面白いです。 柚月裕子さんの作品は、まずハズレがありません。 そして、色々な題材を書ける所が凄いと思います。 今まで面白かったオススメ作品は、「孤高の血」「最後の証人」「パレートの誤算」「蟻の菜園…

思春期に読んでほしい、命について考えさせられるミステリー。厳選3冊。

今、思春期真っ只中の方、また思春期のお子さんを持つ親の方に読んでほしいです。 3冊はまるで違う人生を送っている人々です。皆必死に生きて考えています。 1.蟻の菜園〜アントガーデン 〜 柚月裕子 蟻の菜園 -アントガーデンー (角川文庫) [ 柚月裕子 ] …

猫が出てくるミステリーは、やっぱり柴田よしきさん。猫探偵正太郎の冒険にワクワク!

さん 園田の飼う猫の正太郎が、様々な形で事件に関わります。 正太郎は室内飼いではなく、自由に外出できるのでふらっと防災林に遊びにいくので、飼い主も安心なのです。 猫探偵正太郎の冒険の第5巻。 猫は毒殺に関与しない 猫探偵 正太郎の冒険 5 [ 柴田よ…

癖がなくて読みやすい。出会う人々を丁寧に描く小野寺忠宜3選!

小野寺さんの小説は、どれも違った味わいがあって最近好きになった作家さんです。 その中から、毛色の違う作品をご紹介します。どれも、読み応えのあるものばかり。 読まない手はありませんよ。 1.みつばの郵便屋さん みつばの郵便屋さん【電子書籍】[ 小野…

後悔した事がある人はこれを読んで!感動の波「コーヒーが冷めないうちに」

「コーヒーが冷めないうちに 川口俊和」を読んで。胸が熱くなって涙がとまりません。 あなたは、後悔をずっと気にして生きてはいませんか?または、周りにそういう人はいませんか?どこか胸に何かがつかえたままだったり、心にポッカリ穴が開いて立ち止まっ…

美術に興味が湧く事間違いなし!新感覚。美術小説 原田マハ2選

美術に関する小説と言ったら、原田マハさん。私は本当に時々、興味がある展示があった時に美術館に行く程度ですが、絵は好きです。小説を読んでいて、その中で知っている絵が登場すると素直に嬉しいし、私は絵は好きだけれども、よく知らないんだなと思いま…

思春期の君へ。青春や家族、善悪について考えさせられる。厳選3冊。

1.夜のピクニック 恩田陸 王道の青春小説です。高校の一風変わった遠足行事。歩行祭は、かなり過酷で夜通し80キロも歩くのです。歩き続けるなかで、何かの拍子に盛り上がったり無口になったり。質問ゲームを思いつく子がいて、今ここに何があったら嬉しい?…

島や田舎暮らしのミステリー。大自然の中で交差する人の想い。3選

島暮らしや田舎暮らし、憧れますが実際どうなのかしら?そんな風に思った事はありませんか? ここでは、ちょっぴり怖かったり、島の風習やしがらみが出てくるミステリーをご紹介します。色々な想いがある事を、知れますよ。 1.島はぼくらと 辻村深月 島はぼ…

日記や手紙にまつわる、心揺さぶるミステリー。厳選3冊!

日記や手紙は、自分だけの物だったりやりとりする相手にしか見る事が出来ない物です。どこか秘密めいていますよね。そんな日記や手紙が鍵になっているミステリー。そこには、感動すら覚える物もあれば、逆に探るための物もあったりと、様々です。あなたは読…

頑張っている人を、応援したくなる!心がポカポカする小説。厳選3冊

1.つばさものがたり 雫井脩介 とにかく泣けました。そしてファンタジーに溢れていてこんな世界があっても良いなと思えた、涙なしには読めない一冊。心がポカポカとあたたかくなります。大きな決断をして、ケーキ屋さんになった主人公。美味しいケーキを次々…

新ジャンル!音楽ミステリー。中山七里3選

音楽をこよなく愛する人には、とっておきの本です。これを読むと、ピアノを弾きたくてうずうずします。また、作品の小さなタイトルのつけ方も音楽にちなんで、例えば「嵐のように狂暴に~」とか「生き生きと高らかに響かせて~」と、素敵なタイトルなんです。…