asagi diary

浅葱色が好きな筆者が、夢中になる絵本や小説のこと、猫のことを発信する雑記ブログ

変わり者の探偵が出てくるミステリー!一味違う所を堪能あれ。2選。

f:id:asagikun:20190620132528j:plain

 探偵というと、胡散臭くて黒い帽子に黒い服、 そんなイメージを持っていないだろうか。

 ここでご紹介するミステリーに出てくるのは、イメージを覆すような、一味違う所が魅力的だ。かなり面白いし、着眼点が鋭いので楽しんで読んでほしい。

 

1.札幌アンダーソング   小路幸也

 

 真冬に亡くなった人が、札幌で発見された。新人の仲野久刑事が、根来康平先輩刑事と調べ始めるが、また同様に見つかった。そしてさらに見つかって!

 

 そこで刑事は変態の専門家?に資料を見せる事になった。大学教授で法医学者の秋奈に、専門家を紹介してもらう。その専門家こそ、天才少年の志村春。秋奈の弟であったのだ。


札幌アンダーソング ラスト・ソング (角川文庫) [ 小路 幸也 ]

 

 またこの少年が面白くて、かつてこの様な設定はなかったのではないかと、思う。この少年の家族も、普通の家族ではないが、憎めない。

 

 最後は、天才同士にしかわからない一騎打ち。さて、結末は一体どうなるのか?どんな手を使って、どちらの天才が勝利するのか。

 あなたは知りたくありませんか?

 

 北海道出身で在住の著者が描く世界は、雪の景色や冷たさが伝わってくる。

 

ちょっと変わってて、かなり面白いスリリングなミステリー。おススメです!

 

2.さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿    中山七里

 


さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード) 要介護探偵の事件簿 (宝島社文庫) [ 中山七里 ]

 香月玄太郎は名古屋有数の資産家で、言いたいことをすぐさま言い相手を罵倒してしまう老人である。

 

 ただ、そこには筋が真っ直ぐに通っているのだ。脳梗塞で倒れてからは車椅子生活になるものの、気の強さは相変わらずで会社を切り盛りしている。

 

 また、言葉遣いが荒いが根は良い人だ。観察眼もかなりするどい。

 

 皆同じ景色を見ていたはずなのに、この老人には事件性をそこに感じて、解決してしまう鋭い目を持つ。そこに惹かれる。

 

 惹かれているのは、介護者のみち子もだ。

 

  後半には私がファンである岬洋介が登場し、この老人に音楽の専門家として毒殺の方法を思い付けと言われるのだ。

 

 ファンというのは、中山七里さんの他の音楽ミステリーにも登場するので、それで好きになったのだ。

 

 果たして、事件は無事解決できるのか。ごみ収集車が出てきた辺りから、スピーディでかなり読んでいてヒヤヒヤして手に汗握っていた。

 

 この本を読まないなんて、勿体ないですよ。

 「このミス」大賞で2作品が最終選考で残ったのは、中山七里さんが初であり、快挙である。

 

この著者の本には、はずれなし!私もいつの間にかシチリストになっていたのだ。

 

 サイコミステリーから、音楽青春ミステリーまで楽しめる事間違いなし!

 

まとめ

 私が好む探偵は、二人共年齢も見た目もまるで違うし、性格も違う。

 よく出てくる探偵物とは一味違った所がまた魅力的である。

 

 どちらも、各々の著者の違う作品でも登場してくるから、楽しみ倍増だ。

 

 ぜひ、趣向の違う探偵を、堪能してほしい。絶対損はしませんよ。